大きい画像(線有り)
大きい画像(線なし)
天文班トップへ

[神話その2]

 あ る夏の夜明け前、東の空にオリオン座が姿を現すと、いつの間にやら、あけぼのの女神エオスの優しい光に全身を包まれてしまっ
ていました。エオス女神が、狩人オリオンに、たちまち恋心を抱いてしまったからです。
 ところが、その様子を目にして、嫉妬心に駆られたのが月と狩りの女神アルテミスです。
 というのも、その頃 オリオンはアルテミスに仕え、やがて女神に愛されるようになっていたからです。
 オリオンが、夜明け前の東の空に横たわり、あ けぼのの女神の光に包まれ幸せそうな顔つきをしているのを見て、アルテミスはオリオンを懲ら
しめるため
、得意の矢を放ちますが、彼を射殺してしまいます。
このため、夏の夜明け前の東の空に姿を現したオリオン座は、日が昇る前に、次第に光を失って消えてしまうのだと言われています。

 

もっとも、オリオンがアルテミスに射殺されてた原因は、アルテミスに円盤投げの競技を挑んだために身の程知らずとして射殺され
たとか、兄のアポロンが好きだった乙女オーピスに乱暴したため、女神に射殺されただとかいろいろな説があ ります。

 

 これらのほかにも、フランスの物語があり、それによりオリオン座の三ツ星を「ジャン・ミランの杖」。インドの物語により、三ツ星を「親かつぎ星」などと呼ばれていたそうです。

 

[かたち]

 オリオン座のα星のベテルギウスは、意味は「巨人の脇の下」。アラビア語では「マンキブ・アル・ジャウザ」と読むみたいです。
  もともとはアラビア語の「イブト・アル・ジャウザ」が語源らしく、意味は「白い帯をした羊(飼い?)の脇の下」。アル・ジャウザ(白い帯をした羊)は古代アラビアで現在の三ツ星(δ、ε、ζ星)とγ、κ星を指していたもので、αβ
ライ・アル・ジャウザ(白い帯をした羊飼い)と呼ばれていたそうです。

 β星のリゲルの意味は「巨人の左足」、アラビア語では「リジル・アル・ジャウザ」。

 北欧のスカンジナビアの神話では、巨人オルワンデルの姿とし、リゲルはその足の2本指の1つであ るとしていました。 もう1本の指は、しもやけになっている間に雷神トールがもぎとって北の空へ投げ上げました。 投げられた星は、北斗七星の柄の部分(ミザール)の横で光っている星(アルコル)になったと伝えられています。

γ星(ベラトリクス) ラテン語で「女戦士」,アラビア名ではアル・ナジトで「征服者」
δ星(ミンタカ) アラビア語のアル・ミンタカ・アル・ジャウザ(巨人の帯)からきているそうです
ε星(アルニラム) アラビア語のアル・ニタム(真珠の糸),本当は三ツ星全体に付けられていたらしいですが、 この星の固有になったものです
ζ星(アルニタク) アラビア語のアル・ニタク(帯)がそのままつけられたみたいです
η星(サイフ) アラビア語のサイフ・アル・ジャバル(巨人の剣)で、本来オリオンが下げている剣(小三ツ星)の
三つに 付けられていたらしいですが、この星の固有になったものです
ι星(ナイル・アル・サイフ)   (別名ハチサ) 前者はアラビア語で「剣の明るい星」、後者の方はわかりませんでした
λ星(メイサ) アラビア語でアル・マイサン(光る星)で、本来は、双子座のγ星に付けられていた名前
だとされています

 

 日本では、さそり座のアンタレスを中心とした
三つの「への字型」をした星を かごかつぎ星
と呼んでいたらしく、これがオリオンの 酒桝星
(左の写真の緑線
) の店で、酒を飲み逃げした
ため、「酒代を払え!」という感じで、いつまでも
追いかけていると見ていたらしいです。

 岐阜県あたりでベテルギウスを平家星
リゲルを源氏星と呼んでいたみたいで、その色
合いが源平合戦の赤旗、白旗に似ていることか らだそうです。

 オリオン座の全景は、その形をX字のように
結ぶと、和楽器の鼓(つづみ)に見えることか
ら、オリオン座を 鼓星 と呼んでいたそうです。

  柄鋤星 は三ツ星と小三ツ星をつないだ形が、農具の柄鋤の形(厂の形)に似ていることから呼ばれていたそうです。

 オリオン座の三ツ星は日本では、三大師・
三大星(さんだいしょう)・三星様・三光などと呼ばれていました。
小三ツ星は、 小三星や影三ツ星などもあったそうです。

天文班トップへ