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[オリオン座の神話]

さそりとの神話はさそり座の項目に書きましたので、ここでは別な神話を書きます。(ちょっと長いです・・・)

 オリオンは海の神ポセイドンを父とし、女人国アマゾンの女王エウリュアレーを母として生まれた逞しい狩人です。
 しかし、普通の狩人と違うのは父ポセイドンから水の中を歩く能力を授かっていたので陸も海も自由に歩くことができ
ました。オリオンはやがてシーデーという娘を妻とします。
 ところが、このシーデーという娘は秋の神話劇の発端となった人物カシオペヤ王妃に似て、器量自慢で、こともあ ろうに

「私の美しさは、あ の大神ゼウス様の后ヘラ様よりも美しい」
などと口を滑らせました。

 もちろん、言うまでも無くこの言葉はヘラの地獄耳にとどき、なんとシーデーを地獄へ投げ込んでしまいました。
 一人身になってしまったオリオンは、国を転々とし、ついに果ててしまいますが、キオス島に立ち寄った時に島の王
オウノピオンの美しい娘メローペに一目惚れし恋心を抱きました。
 オリオンは狩りに出かけるたびに、その獲物をメローペに捧げるようになり、やがて結婚を申し込みました。しかし、
王もメローペも、少々乱暴な所のあるオリオンをどうにも好きになれませんでした。
 困り果てた王は、オリオンの申し出を断る口実に難題を出しました。それは、「島を荒らしている暴れライオン」の退治です。オリオンはライオンを倒し、その皮を剥ぎ取って王に差し出しました。
 
 しかし、それでも王は歯切れの悪い返事をするばかりで、いつまでたってもメローペとの結婚を承知してくれません。
 業をにやしたオリオンは、ある日酒に酔った勢いで、無理矢理メローペに絡み付こうとしました。
 
「なんという恥知らず!!」

  オリオンの態度に腹を立てた王は、オリオンに酒をどんどんすすめ、酔い潰してしまうと、酒神
ディオニュソスにこう頼みました 。

「あの、忌々しいオリオンの両目を潰していただけませんか・・・」
 
  ディオニュソスは王の願いを聞くと、その場に酔いつぶれて眠るオリオンの両目に焼け火箸をつきたて、目の見えなくなった
オリオンを海辺に捨てました。オリオンはしばらくの間、身動きもできずにいましたが、大神ゼウスに慈悲を乞うて、目が治る
ように祈るしかありませんでした。
 
  ゼウスは、オリオンを気の毒に思い、

「東の国へ行き、昇る朝日の光を目に受ければ再び目が見えるようになるだろう。」
と告げました。

 その後、鍛冶の神へーファイストスに鉄を打つ槌の音を響かせることにしました。
 オリオンはへーファイストスの元にやっとの思いで辿りつきます。そして、事情を知ったへーファイストスは弟子のケーダリ
オンをオリオンの肩につかまらせ(オリオンは巨人で彼よりも非常に大きいです)、さらに東へと導かせます。
 オリオンはこうして、東の国で日の神ヘリオスに会い、その神通力で元通り目が見えるようになりました。

 しかし、オイノピオン王の仕打ちが悔しくてたまらないオリオンは、再びキオス島に行き、仕返しをしようとします。ですが
鍛冶の神へーファイストスが、今度は王のために大急ぎで鉄の部屋を作り王を逃がします。流石にオリオンでも、頑丈な鉄の部屋
では、どうしようもありませんでした。
 結局、仕返しは諦め、ひとまずクレタ島へ渡り、月と狩り女神アルテミスに仕え 、元の狩人の暮らしを始めました。

 ところが、女神アルテミスは、逞しいオリオンをいつからか愛するようになってしまいました。
 しかし、女神の兄であるアポロンはどうにも気に入らないみたいです。そこであ る日のこと、オリオンが頭だけ出して海の中を
歩いているのを見つけると、日の光を浴びせ、黄金に輝かせ妹のアルテミスに言いました。

「いくらお前が弓の名人だからといって、あ の光っているものまでは射当てられまいよ・・・」

 女神はそれが愛するオリオンとは知らず

「何のお兄様、まあ、見てて御覧なさいな・・・」

 そう言うと、その光るものに向かって矢を射りました。もちろん狩の名人、弓の達人のアルテミスですので矢が反れるはずもあ りません。矢は見事に光るものの真ん中を射抜き、突き刺さりました。
 その後、その光るものが浜辺に打ち上げられてみると、愛するオリオンであることに気が付きました。

 アルテミスは深く悲しみ、蛇使い座になっている医神アスクレピオスにすがり、オリオンを生き返らせてくれるように頼みましたが、
冥界の神プルトーンから異議が申し立てられた。
 そこで女神は、ゼウスに頼んでオリオンを星座にしてもらい、自分が銀の車で、夜空を走って行く時、いつもオリオンに会えるよう
にしてもらいました。

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