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[ぎょしゃ座の神話]

  大神ゼウスの子供ヘファイストスは、片足が不自由でしたが、金属を細工するのがとても上手く、熱心に仕事をする鍛冶の神でした。
   そのヘファイストスと女神アテネの間に生まれたのが、ぎょしゃ座になっているエリクトニウスでした。(ローマ神話では鍛冶の神ウルカヌスとミネルヴァの間に生まれます)

  彼は大地から生まれたとされ、父親に似て生まれつき片足が不自由だったため、女神アテナは生まれたばかりのエリクトニウスを箱 の中に入れ、アテネ初代の王ケクロプスの三人の王女に、

「どんなことがあ っても、決してはこのふたを開けてはなりませんよ・・・」
といって渡しました。

  しかし、そう言われると余計に覗いてみたくなるのが人情です・・・。三人の王女達は好奇心に駆られ、ある時そっと箱のふたを開け、中を覗き込みました。
  三人は驚きました。中には、かわいらしい男の子が、女神アテナの使いの蛇にまきつかれたまま無邪気に笑っています。(この赤ん坊が蛇身という説もあ るそうです)
  その驚きのあまり、気がおかしくなり、アクロポリスの山の上の岩に頭をぶつけ、身を投げて死んでしまいました。

   その後、エリクトニウスはアテナ女神の神殿で育てられ、成長して三代目のアテナ王となりました。彼は善政を行ったので、民衆からしたわれ、その一方で武勇にも優れ不自由な片足をものともせず、馬の背に体を縛り、戦にも出かけ、敵を驚かせていました。また、発明好きでもあ り、車椅子代わりの馬車を作り出し、それを自ら操って戦場を駆け巡ったそうです。

   大神ゼウスは、そんな活躍ぶりを見て、彼の姿をぎょしゃ座として夜空に上げ、その功績を讃えたと言われています。

 

[ぎょしゃ座の神話その2]

 大神ゼウスの父クロノスは、妻レアとの間に子供が生まれるとすぐにその子供を飲み込んでいました。その理由は、いずれ自分の子供に王位を奪われるという予言を恐れてのことでした。
  妻のレアは、せめて一人だけでも子供を助けたいと思い、末の子供ゼウスの代わりに石ころを産着に来るんでクロノスに渡しました。
 騙されたとも知らないで、クロノスはいつものように、それを丸呑みにしてしまいました。
 こうして助かった赤子のゼウスは、乳母のアマルテアに抱かれて、クレタ島に逃れます。山奥の洞穴に隠れ住み、そして、牡山羊の乳で育てられました。
 
 また、乳母として出てくるアマルテアが、その牡山羊の名前だという文献もあります。

 ある時、ゼウスが遊びに夢中で、うっかりその牡山羊の角の一本を折ってしまいました。ゼウスは謝り、折れたその角に日本の昔話「一寸法師」にでできたり、七福神の大黒様の持つ「打ち出の小槌」のような力(持ち主が望むものを何でも出してくれる)を与えたといわれています。その力を与えたことで、その角を、「豊穣の角」と呼ばれるようになりました。

 やがて成長したゼウスは父クロノスに吐き薬を飲ませて、兄や姉達を助け出し、力を合わせてクロノスを地下に閉じ込めたそうです。

 

[かたち]

  中国では五車、日本では五つ星・五角星などと呼ばれていました。また、ギリシャの天文詩人アラトスはこの星座のあ たりを厳しい冬のシーズンの星と表現して「雨ふりの山羊の星」と呼んでいたそうです。

 α星をカペラ、ラテン語で雌子山羊の意味。ラテン語で山羊を表すCapraの小さいもの、かわいらしいものを指すときの変形語。日本名としては、一部地域で「すまるの相手星(ええてぼし)」と呼んでいて、漁に出てプレアデス星団(すばる)が見えない時、この星で方向を調べていたようです。また、兵庫・京都の日本海岸ではこの星が昇る方向で能登の方向を知ることができたらしく、「能登(のと)星」という名前で呼ばれていたそうです。

 β星をメンカリナン、アラビア名でアル・マンキブ・ディルイナンといい、意味は鹿を抱くものの肩、または手綱を取るものの肩。
 γ星はエルナト、この星は現在はおうし座のβ星です。ですから、今はγ星はあ りません。
 ζ星はホエドゥス・プリムス、昔はギリシャではこの部分を「小山羊座」として独立させていて、エリフォイ(小山羊)、ラテン語ではハエディと呼んでいたそうです(ただし、これらは複数形で小山羊は二匹として考えられています)。ホエドゥスまたは、ハエドゥスはこの単数形で、ホエドゥス・プリムスと呼ぶのはη星がもう一匹の小山羊と見ていたからだそうです。(竜座を見ていただければ分かると思いますが、「プリムス」が「一つ目の」という意味だと思われます)
 η星はホエドゥス・ゼクンドゥス、ラテン語で「第二の小山羊」の意味です

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