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[さそり座の神話]上の画像で左の星座

 蠍座が現れるころには絶対に姿を現さない星座があ ります。それは冬の星座のオリオン座です。オリオンは人並みはずれた力を持つ狩人です。 狩人としてその名が広く知れ渡るようになるにつれて、オリオンは傲慢になり意味もなく動物達を殺しては楽しむようになり、

「この世に俺様にかなう者などいるものか・・・」

と豪語していました。
 オリオンの日頃の行状にはオリンポス
の神々も困り果てており、ついに堪忍袋の緒を切らしたのが大神ゼウスの后ヘラです。
ヘラと神々は相談した結果、(できるだけ、けち臭いやつにオリオンを倒させようという事で)毒蛇や、毒蜘蛛・・・などが候補にあ がり、結局、大サソリに決まりました。
 大男のオリオンにとっていくらサソリが大きくとも、たかが知れており、毒針の一刺しなど気づくはずもなく、サソリは毒針を刺す
ことに成功しました。そしてオリオンの体には毒がまわり、もがき苦しんだ挙句、息を引き取りました。
 その後オリオンは星座となり、また、サソリはその功績をたたえられて星空に上げられ星座となりました。

 →このことから、オリオンはサソリが大の苦手で、蠍座が現れる夏には決して姿を現さず、蠍座が西に沈むころになって東から現れ
ます。 (この神話は、蠍座とオリオン座が180度正反対の所に位置し、絶対に同時に現れないことから生まれた神話だとされています。)
  また、一説では蠍座に接する蛇使い座の医神アスクレピオスから毒消しを貰い、一命をとりとめ、オリオンは日頃 の行いを反省したと
も言われています。


[かたち]
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 蠍座の二本のはさみは古代ギリシャの頃までは天秤座のα星とβ星まで伸びていたらしく、現在でも
 天秤座のα星は「ズベン・エル・ゲネブ」、意味は”南の爪”、 β星が「ズベン・エス・カマリ」、意味は”北の爪”というような名が残されています。
   
  また、昔は地域により姿が違いました。ブラジルでは大蛇、西太平洋の島々ではエイ、東インド諸島では大きく曲がったヤシの木、ジャワではS字カーブの下半分だけを卵を温めるガチョウ、というように見ていました。日本では釣り針や釣竿。
 中国では、天の四方を守る神のうち、東方を守護する”青竜”としていました。アンタレス付近を”心”→竜の心臓とし、サソリの頭部の辺りを”房”、毒針あたりを”尾”としています。
 ただ、青竜の姿は蠍座だけでなく竜の角は乙女座のスピカまで伸び(角(かく)と呼び)、もう一方の角は牛飼い座のアルクトゥルスまで伸びていて(大角(たいかく)と呼び)、恐ろしくでかい姿をしていました。

 α星をアンタレス、「アレス(火星)に対比するもの」から来ているそうです。アラビア名では「カルブ・アラクラブ」、ギリシャ語の「カルディア・スコルピオン」、ラテン語の「コル・スコルピイ」という名前もあ るみたいで、どれもさそりの心臓を意味するそうです。
 中国では「火(か)」「大火(たいか)」「火星」、日本では「赤星」「酒酔い星」「てんびん」「かごかつぎ」「稲にない」「粟(あ わ)にない星」「親にない星」「豊年星」「商人星(あきんどぼし)」「天秤棒星」「負子(おうこ)星」「鯖(さば)売り星」「鯖かたぎ」「塩売り星」と呼ばれていたそうです。μ、ν星を「すもうとり星」と呼ぶ地方があるそうです。二つの星が同光度で、何故か交互に強く光るからだそうです。他にも「米つき星」「麦たたき星」。

 β星をグラフィアス、ギリシャ語のグラファイオス(かに)からのラテン文字音写。古代ギリシャでは「かに」と「さそり」は同義語だったそうです。別名をアクラブ、アラビア語のさそりに相当する言葉「アル・アクラブ」のなまりで、星座全体についていたのがこの星の固有になったみたいです。
 γ星をブラキウム、ラテン語の「腕」に当たる言葉らしいです。現在はγ星はなく、天秤座の星になっています。

 δ星をジュバ、意味は「額」だそうです。
 λ星をシャウラ、意味は「とげ、針」。
 ξ星はβと同じでグラフィアスと書かれている文献があります。理由が分かりませんでした。
 σ星はアル・ニヤト、アラビア語で「心臓の外壁」、アンタレスの側にあるからつけられたそうです。
 ν星はレサート、アラビア語で「さそりの針」からきたそうです。
 ω星はジャバト・アラクラブ、アラビア語で「さそりの額」、δと同じ語源らしいです。

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