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[はくちょう座の神話]線が薄くてすみません。大きいので見ると分かると思います。

神話T 
 この白鳥のモデルとなっているのは、一般的に大神ゼウスとされています。他にもいろいろな説があ るそうです。

 古代ギリシャのスパルタの王テュンダレオスの王妃レダは、絶世の美女で、大神ゼウスは彼女を愛してしまいます。
 ある時、レダは侍女達を従えて宮殿近くの泉に出かけ、水浴びをしていました。そこに一羽の白鳥が鷲に追われて逃げてきました。実はこの白鳥は大神ゼウスが化けたもので、鷲は女神アフロディテが化けたものです。大神ゼウスは女神アフロディテに協力してもらっていたのです。そんなことも知らないレダは、白鳥を哀れに思い、優しく抱き寄せて愛撫していました。それでゼウスは満足したのか、白鳥は去っていきますが、その後レダは二つの卵を産みます。その卵それぞれから、双子が生まれました。

 一方の卵からは、ふたご座で有名なカストルとポルックスです。もう1つからも双子の女の子が生まれました。一人はトロイア戦争の原因となったヘレネ(ヘレン)。もう一人はトロイア戦争の時のギリシャ軍の大将アガメムノンの妻なる人物ですが、しばらくしてアガメムノンを撲殺してしまいます・・・。



神話U
 ファエトンという少年がいました。ファエトンの父はエジプトのメロプス王です。しかし、ある時に母親から、メロプス王は父親ではなく、本当の父親は太陽神ヘリオス(アポロン)であることを伝えられます。それを聞いてファエトンは、本当の父親が神であることを誇りに思い、友人達に自慢していましたが、友人達はうそつきなどと言って信じてくれませんでした。そこで、本当のことなのか、もう一度母親に質問しましたが、母親は

「私の言葉を疑うのなら、太陽神に会って尋ねてみなさい。」
と、言いました。

 そして、太陽神に会いました。彼は、自分が父親であ ることを友人達に証明することは、何でも喜んでしようと約束しました。そこで、ファエトンはしばらく考え、彼に日輪の馬車を操縦させて欲しいと言いました。
 しかし、流石にヘリオスもこれには驚いてしまいます。馬は気性が荒く、操縦がとても危険であ るからなのですが、なんでもすると言った以上、彼を説得することも出来ず、許可することにしました。

 ファエトンは馬車を操ることは未経験でしたが、最初のうちは順調に操縦していました。
 しかし、馬が操縦しているのがヘリオスでないことに気づいたのか、急に暴れ始めました。そして、あ ろうことか、馬車は太陽が通るべき黄道を大きく反れてしまい、滅茶苦茶に動いてしまいます。馬車の高度が上がりすぎて、地球の温度が下がったり、地球に近づきすぎて、アフリカ辺りに来た時には大きな砂漠を作ったり、川や湖などを乾かし、地表を焼き付けていきました。ファエトンは素直にヘリオスの警告を聞いておけばと後悔していました。

 地球全土が焼かれてしまうことを恐れた大神ゼウスは、仕方なく雷電の矢をファエトンに向けて放ちました。そして、ファエトンは日輪の馬車と共にエリダヌス川に落ちていきます。ファエトンの亡骸は行方不明になってしまいましたが、彼の親友であ るキュクノスは亡骸だけでも見つけたいと、何度もエリダヌス川に飛び込んで探しましたが、結局見つけることは出来ませんでした。太陽神ヘリオスは、息子への友情を感じ入り、彼を白鳥の姿に変えて、友情や献身の大切さを表すシンボルとして天の川沿いに飛ぶ白鳥座の姿として空に上げたそうです。

 

神話V
 上にも出てきましたが、キュクノスというのは、太陽神アポロンとアンピュノモスの娘テュリアの子供という説があ ります。アポロンとヘリオスは太陽の神として同一視される場合もあ りますが、息子と父であるという文献もありました。

 キュクノスはかなりの美形で、言い寄って来る女性は数多くいました。しかし、キュクノスは並の女性には目もくれず、選びに選び抜いた美女ピューリオスを恋人にしました。
 ところが、キュクノスは彼女に無理難題を次から次に持ちかけて困らせては、自尊心を満足させていました。
 ピューリオスは、ヘルクレスの手助けにより、その難題を解決していましたが、とうとう彼に愛想を尽かしてしまい、どこかに行ってしまいました。それにより自尊心を傷つけられたキュクノスは、身を投げて死んでしまい、太陽神アポロンは彼を白鳥にして空に上げたとされています。

 

 また、これとは別に、コロナイ王アエトリオスの后カリュケと海の神ポセイドンの間に生まれたキュクノスという説があ ります。
西暦前1200年ごろ、ギリシャの大軍がダルダネルス海峡の入り口にあったトロイアの町に攻め込んできたときです。キュクノスは、トロイア側について、海軍を指揮していました。そして、ギリシャの英雄アキレウスの率いる艦隊と戦うことになりました。

 アキレウスは、初めは剣で戦ったのですが、相手はポセイドンの子供なので歯が立ちません。諦め半分で、キュクノスを楯で強く押し込みました。するとキュクノスはつまずいてしまい、倒れてしまいました。そのまま、楯で殴りつけてキュクノスを倒してしまいます。勇敢に戦いながら死んでいった自分の子供を哀れに思い、ポセイドンは、彼を白鳥の姿にして空に上げたそうです。

 また別の話ではこと座の神話に出てくるオルフェウスという人物が白鳥になったというのもあ ります。

 

[かたち]
 日本では、白鳥を十文字星、十文字様、十文字、天の川星と呼んでいました。またカルヴァリの十字架とも呼ばれます。カルヴァリとは、キリストが十字架につるされたエルサレム郊外の丘の名前で、ヘブル語ではゴルゴダといい、そのラテン語系英名がカルヴァリで意味は頭蓋骨。他にもキリストの十字架、南十字星に対し、北十字などがあ ります。

α星・・・デネブ。アラビア語のアル・ダナブ・アル・ダジャジャーが短くなったもので、意味はめんどりの尾。ラテン語との結合でデネブ・キュグニ(白鳥の尾)と呼ばれる時があ るそうです。日本名で、あとたなばたふるたなばたと呼ぶ地方(京都・兵庫の日本海側)があ るそうです。

β星・・・アルビレオ。アラビア語のアビレオ(くちばし)から来たものが一般的だそうですが、一部ではアラビア語との関連を否定している人もいるそうです。また、アラビア語からの固有名でメンカルトあ るそうですが、それはこの星をアラビアではアル・ミンハル・アル・ダジャジャーと呼ぶことに由来しているそうです。意味はめんどりのくちばし。またこの星は二重星です。

γ星・・・サドル。アラビア語のサドル・アル・ダジャジャー(めんどりの胸)から来た固有名。

ε星・・・ギェナー。アラビア名のアル・ジェナ-(つばさ)をラテン字音写したものだそうです。

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