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[おおぐま座の神話]

  韓国の神話
 ある金持ちが、大工に真四角の家を作ってほしいと依頼しました。そして、家が出来上がったので、大喜びで家具を運び込み始めました。
 しかし、部屋の隅に戸棚を置いてみると、隙間ができてきっちり収まりません。よくよく調べてみると、家全体がゆがんでいました。金持ちは怒り、大工を呼びつけて、叱り付けました。金持ちの息子の方はそれでも腹 の虫がおさまらず、なんと斧を持ち出してきて大工を追いかけ始めました。
 驚いた大工は悲鳴を上げて、逃げ出しました。金持ちは息子を止めようと慌てて追って行きました。

 つまり、北斗七星のゆがんだ四個の星がいびつに建てられた家、柄の始めの星が逃げる大工、真ん中の星が追いかける息子で、側のアルコルが斧、柄の先の星が息子を止めようとする金持ちになります。

 

[かたち]

 北斗七星という呼び名は中国から朝鮮を経て渡来した呼び名です。” 斗 ”は酒を計る” 桝(ます) ”のことで、日本ではひしゃく星、西洋ではビッグ・ディパー(大さじ)と似たようなもの見られていました。
 この他に、フランスでは” ソース・パン ”という深鍋で、北斗七星のひしゃくと似たような形としていました。イギリスでは農具の鋤、これと似たものがタイのダーオ・タイ(星の柄鋤(からすき))と呼んでいました。エジプトでは北斗七星の柄の三つの星を牛、次の四つの四角を人間または神様、おおぐま座の顔・前足部分をワニを背負ったカバと見て、「奇妙な行列」と考えていたそうです。
  また、車という形を想像するところもあるらしく、古代ギリシャの詩人ホメロスは、” 車とも呼ばれる熊 ” と、彼の叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」で歌っているそうです。また、バビロニアでは荷車、エジプトでは天空神オシリスの車、北欧では主神オーディンの車、イギリスではチャールズ王の車とされています。
 日本では、「七星(しちじょう)さま」、またはその変形で「七曜(しちよう)の星」、また、ただ単純に「七つ星」とも言っていたそうです。
 さらに「四三(しそう)の星」、その変形で「しそぼし」とも古くから言われています。四三の星はサイコロの3と4の目を考えたものです。群馬県では「土蔵 の鍵」。 柄の部分の5個の星で船の形、残り二つは船飾りと見て「船星(ふなぼし)」、また北斗七星が北西へ逆さまになる姿を船を操る舵の形と見て「舵星(かじぼし)」と呼んでいました。?

α (デゥベー)

アラビア語のタール・アル・デゥブ・アル・アクバル(おおぐまの背)から後半の「おおぐま」という部分がこの名になったそうです。中国名で「天枢(てんすう)」。また、β星とともに北極星を見つける時に使われるので,β星と合わせて指極星やポインターズとも呼ばれます。

β (メラク) アラビア語でアル・マラク・アルデゥブ・アル・アクバル(おおぐまの腰)からきたものです。メラクは星座の人や動物の腰の部分に当たる星の名前によく使われます。他にも牛飼い座のε星、アンドロメダ座のβ星など。
γ (フェクダ) アラビア語でファハド・アルデゥブ・アル・アクバル(おおぐまのまた)が短縮されたもの。
δ (メグレス) アラビア名でアル・マグレス((おおぐまの尾の)つけね)からきたものです。その名の通り、おおぐまの尻尾のつけねにあ ります。
ε (アリオト) 本来はカペラ(ぎょしゃ座のα星)のアラビア名が誤ってこの星についたものと言われ、アル・アリュクが正しいものが、ラテン文字に音写される時に誤ってアリオトになったと言われています。意味はいろいろ推測されていて、分からないのですが、「尾」の意味のアラビア語がなまったものという説があ るそうです。
ζ (ミザール) アラビア語のアル・ミザル(腰布、ズボン)から来たそうです。本来別の星の名前がこの星の固有名になったと言われています。古くはミラクと呼ばれたそうです。
η (アルカイド) アラビア語のカイド・ベナト・アル・ナアシュ(大きい棺台の娘達のかしら)からきたもの。別名ベナトシュは棺台の娘達という意味。中国名では「破軍星(はぐんせい)」とよばれ、この星に向かって進軍すると必ず戦いに敗れると伝えられていたそうです。日本でも「破軍の星」「剣先星」「剣星」と呼ばれ、この中国名から来ています。北斗七星全体を「七星剣(しちじょうけん)」と呼んでいました。
ι (クリタ)

アラビア名でアル・カフザ・アル・タリタハ(三つ目の足跡)で、アラビアではこの星とκ星の両方に付けられたものです。別名タリタ・ポレアリス、タリタにラテン語のポレアリス(北の)がついて、「第三の(足跡の)北の星」という意味。

κ (タリタ・アウストラリス) ιと同じ前半に、ラテン語のアウストラリス(南の)がついて、「第三の(足跡の)南の星」という意味。
λ (タニア・ポレアレリス) アル・カフザ・アル・タニア(二番目の足跡)の最後と、「北の」の意味のポレアリスがついて、「二番目の(足跡の)北の星」。
μ (タニア・アウストラリス) λ星と並ぶこの星は「二番目の足跡の南の星」です。
ν (アルラ・ポレアリス) アルラはアラビア語のアル・カフサ・アル・ウラが短くなったもので、ポレアリスがついて、「第一の(足跡の)北の星」。
ξ (アルラ・アウストラリス) 「第一の(足跡の)南の星」という意味。μ、ν、ξは暗い所では良く目立ち、中国でも「上台、中台、下台」と呼んでいたそうで、この時の「台」というのは星の意味になるそうです。
ο (ムシダ) ラテン語のmusumまたはmusus(動物などの口、鼻面)からなまってできた名前だそうです。おおぐま座の鼻先にあ ります。
80番星 または
 g (アルコル)
ζ星ミザールの伴星で、 アラビア語のアル・カワール(かすかなもの、見捨てられたもの)からきているといわれています。
 この星は、アラビアで視力検査に使われていたらしく、別名「サイダク(目だめし)」とも呼ばれ、視力の良い人なら2星を見分けることができます。 このようなことからアラビアには、「月が目に入らないでサイダクが目に入る」という、小さいことには気がつくけれど大事なことを見逃しがちなのを戒める言葉が残されています。

中国では「輔星(ほせい)」と呼ばれ、輔は車の添え木、また、力添えするものという意味ので用いられる字。

 

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