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[牛飼い座の神話]

 うしかい座のモデルとなっているのは、実は 正体不明ということだそうです。
 その神話を読んだことがありませんが、おおぐま座のカリストの息子アルカスや、ぎょしゃ座のモデルとなった馬車を発明し、戦場を駆け巡ったアテ ネ王エリクトニウスの姿とされていたりします。(今後載せるかは、まだ不明ですが、コップ座やおおいぬ座、おとめ座の神話に出て くるアテネ王イカリオスであるともされています)

 また、これらの他に、竜座の神話で出てきた巨人族のアト ラスであるという説もあります。

 アトラスはギリシャ先住神(オリュンポス12神の前)で あるタイタンの1人です。プレアデス星団(すばる)の七人姉妹や、ヒアデス星団(おうし座の頭)の八人姉妹の父親です。
 巨体ではあるものの、アトラスは穏やかな性格で、争いごとは苦手でしたが、オリュンポスの神々が大神ゼウスの父親クロノスとの争いで、攻め寄せてき た為、クロノス側(タイタン神族)に動員されました。そのためやむを得ず戦いに参加することになりました。
 この戦いは十年間も続き、結果は、クロノスとアトラス側の大敗でした。

 他の巨人族の神々は、奈落の底に落とされてしまいました が、アトラスだけは、性格がおとなしい為か、落とされはしなかったものの、しかし見せしめとして、一生、天を支えるという仕事を命じられました。

 アトラスという名前は 「支える」という意味のギリシャ語から来ているもので、ギリシャでは、彼らにとって神秘のベールに包まれたはるか西方のジブラルタル海峡の辺りに アトラスが立ち、天を支えていると考えられていました。

 竜座の神話の後、アトラスは石にされます。 ペルセウス座に書いたように、時間のずれがあったりします。親子関係についていろいろな説があるせいですが・・・
 アトラスが石にされたのはペルセウスの神話に説明したしました。

 また、このアトラスが石にされたのが、アフリカの北西部 にある山岳地帯のアトラス山脈になっているといわれ、この山から見える大西洋をアトラスの海ということでアトランティック・オーシャン、 大西洋と呼ぶそうです。

 

神話その2

 うしかい座の星座名 Bootesは、ギリシャ語の「牛を動かす」という意味から来ているもので、これが星座名の語源とされていて、一方で「大声で叫ぶもの」という意 味もあるところから、ボオーテスという声は熊を追うりょうけん座を勇気付ける為の勢子のかけ声だと言われる時もあります。

 ギリシャ神話でのボオーテスは、農業の女神でおとめ座に なっているデメテルの息子で、食べ物を巡って争う地上の人間の姿に心を痛めていました。しかし、自分が人間に食物を送るようなことをすれば、地上の人 間は以後、自分をあてにするようになるかもしれません。
 そこでボオーテスは、人間の自立の為に、土を掘り起こすための鋤を作り、人間に送り届けることにしました。そのため、地上の人間は以後、自分達の食 料を自分で得られるようになりました。

 神々は、ボオーテスの行いに感心し、北斗七星のすぐ近く にボオーテスを牛飼いの姿として星座に上げたと言われています。

 エ ジプト人は地平線上に決して来ない北の周極星が不吉なものであると信じていました。そして、これらの北半球の星座で最も不吉なものの一つがおおぐ ま座でした。
 彼らは、ボオーテスがおおぐま座を警備して、彼女が危害を加えなかったのを確実にするために空に置かれたと信じていました。エジプト人は、ボ オーテスはヒポポタマスと呼んでいた星座だそうです。また、ボオーテスが、空の向こう側に、おおぐま座、こぐ ま座を追いかけるように思えたため、ギリシャ人は一時、Bear Watcher,またはBear Guard としてうしかい座を考えていました。
 また、うしかい座がHerdsmanと呼ばれるのは、狩の革紐を持ち、猟犬座をつないでいるように見えるためです。

 

 

[かたち]

 イギリスでは、北斗七星の柄の三つの星、ε、ζ、ηを牛と見て、四角の桝(ます)を牛が引く荷 車、また、農具の柄鋤とみて、「ブラウ星」を呼んで、うしかい座を「鋤で耕す男」 の姿としてみました。中国ではアルクテゥルスとおとめ座のスピカをさそり座のS字のカーブが描く巨大な青竜の二本の角と考え、長い角をアルクテゥルス が表し「大角(だいかく)」、短い角をスピカが表し「角(かく)」と呼んでい ました。

 うしかい座はアルクテゥルスから北へ、贈り物の包みに添 える「熨斗(のし)」のような形に結ぶ・・・ネクタイのような形は、東から昇る時と西に沈む時で傾きが変わりま す。東から昇る時には、ブラジルでアマゾン川に住むピラニアそっくりと見られていて、西に沈む時では、ギリシャの詩人ホメロスの「オデュッセイア」の 中で、「沈むに遅きボオーテス・・・」と歌われているそうで、直立したままの姿で西の地平線へ足から沈んでいくように見えるそうです。
 そのネクタイのような形とη星とυ星を結んだ形をピラニア座と呼んでいました。

 α星:アルクテゥルス…「熊の番人」 という意味から来ているそうです。日本では「麦星」「麦刈星」と呼んだりし、 農村で麦刈りの時期に、この星が日没後に頭上に輝くそうです。また、梅雨の時期の日没後の天頂にくるから「五月雨星」 とも言います。他にも「アマイノ星(雨夜の星)」「四丈星(よんじょうほし)」「狗賓星(ぐひんぼし)」「麦熟れ星」「鳩星」「魚島星(うおじまほ し)」「カジカイボシ」「能登睨み」「寒六(かんろく)」

 β星:ネカル     …この星座全体を現すアラビア語 の「アル・バカル(牛を追ってゆく人)」がなまり、ネカルとなったと言われているそうです。

 γ星:セギヌス    …プトレマイオスの天文書「ア ルマゲスト」のラテン語訳版の中で、この星座名の別名としてCeginusまたは、Seginusと 記したものがあるそうです。別名、ハリス(Haris)と言い、アラビア名で「北方の番兵」という意味だそうで す。このハリスという名前は、ある文献にはλ星についていました。

 ε星:イザル     …アラビア語のアル・イザール、 またはミザル(腰ぬの、腰ひも)からきたもので、牛飼いの腰の位置にあります。この星は別名をミラクと言い、アラ ビア語のアル・ミラク(腰)からきています。ミラクと言う星は他にもあって、アンドロメダ座のγ星、おおぐま座のβ星の名前です。天文学者フリード リッヒ・ストルーべにより、天体望遠鏡で見たこの星の二重星としてのオレンジ色と青色の対象が見事らしく、別名ブルケリマと いい、ラテン語の美しいの最上級、最も美しいものという意味です。

 η星:ムフリッド   …アラビア名ムフリッド・アル・ ラミヒ(槍使いの一つ星)から来た名前だそうです。

 μ星:アルカルロブス…ギリシャ語のカーラウロブス(羊 飼いの持つ先の曲がった杖)のローマ文字音写にアラビア語の定冠詞Alがついてできたものだそうです。

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